みなさんが、住まれている家、または住んでいた家はどんな家でしょうか?
私は家が小さい商店だったので、なにに憧れていたかって、それは・・・「玄関」だった。 お店はシャッターを開ければ、そこが間口いっぱいお店の出入り口。そこからお店を 抜けて家に上がる「上がりふち」を経るとそこはもう、玄関、台所と茶の間を兼ねた 我が家になる。1階でご飯を食べていても、来客はやってくる。おかげで、お客さんと 店屋物をお昼に頂くというのも珍しいことではなかった。 実は、このブログにも以前書いたが、2軒隣が蕎麦屋で、お客は昼時になると 蕎麦屋で注文をして、我が家に届けてもらうようにして、うちでそれを食べる・・・と いったことが日常であったりしたのだ。 ある日、私は大好物のカツ丼を食べていた。小さい頃、お肉はカレーに登場するだけで も嬉しいお年頃。店屋物のカツ丼の「フタ」にカツを分けてのせておいて、後でゆっくり 食べようと楽しみにしていたのだ。 そこへ、なじみの来客。靴を脱ぐや否や隣に座れる間取り。玄関無くて2秒でご飯である。 私の対面に座ると同時に、私の「幸せ」を己の口の中にあっさりと放り込んでしまったのであった。 「iЭ☆дdlk;o@!!!」余りの驚きに泣き出しそうな私に 慌てたオッチャンは「カツ嫌いなんなら食べてやろうかと・・・」 食べ物の恨みは恐ろしい。あれから30年以上経って、そのオッチャンも鬼籍の人。 しかし、我が家では今でもカツ丼が話題になると、必ずその話が持ち込まれる。 義兄がする私についての話の得意の演目のひとつにもあがるほどだ。 それ以来、好きなものは先に食べる・・・ じゃ、なくて、「玄関」をあがり、食卓と来客がかち合うことの無いスペースが、私の憧れ になったのであった。 これは今から35年くらい前にあったもの きっと、アメリカのドラマが日本人の生活に色々な憧れを運んできた時代のもの と思う。チープなプラスチックがまた愛らしい。サマンサやタバサが住んでいた 家には、カツ丼の悲劇は無かったであろう・・・ こんなシリーズがあります。 まだ持っているので次回アップしましょう。
by yocchi0220
| 2009-03-26 08:27
| 昭和レトロ・玩具
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